連邦高等裁(STJ)は1日、ラヴァ・ジャット作戦で贈収賄や資金洗浄(マネーロンダリング)などの嫌疑に問われ、有罪判決を受けていた労働者党(PT)政権元財相だったアントニオ・パロッシ氏ら15人の被告の罪状を無効にし、13人の被告の裁判管轄を選挙高裁に移す判断を下した。1、2日付現地紙、サイトが報じている。
パロッシ氏やPTの党中央会計だったジョアン・ヴァカリ・ネット氏らは2017年に、ペトロブラスのサービス部長だったレナト・ドゥケ氏を介した同公社とオデブレヒト社との事業契約の際、手数料として賄賂を受け取っていたとされる裁判で有罪判決を受けていた。
だが、担当判事だったセルジオ・モロ氏が今年4月、ルーラ元大統領を有罪にした裁判に関して、最高裁から「判決に偏りがある」との判断を下され、ルーラ氏の判決が正式に無効になったことで、他のラヴァ・ジャット裁判にも影響が出ることが予想されていた。
1日、高等裁のジェズイーノ・リサット判事は、ラヴァ・ジャット作戦関連の裁判の一つで下った、パロッシ氏ら15人への判決を無効とした。
さらに、「証拠不十分」との理由で無実となったパロッシ氏元側近のブラニスラフ・コンチッチ氏とオデブレヒト社元専務のロジェリオ・デ・アラウージョ氏を除く13被告に対する審理は、「選挙時の裏帳簿(カイシャ2)に関連する裁判は選挙高裁に移された」と判断。これにより、これらの被告に対する裁判は一からやり直すことになる。