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裏千家宗旦忌28人に許状授与=感染対策徹底し55人超出席

花月の様子

花月の様子

 茶道裏千家ブラジルセンター(林宗一代表)は、茶会「宗旦忌」を11月28日、ブラジル日本文化福祉協会ビルの裏千家教場「伯栄庵」で行った。宗旦忌は、宗家三大忌のひとつ千利休の孫である千宗旦の忌日を偲ぶ会だ。
 当日は、約60人が参加した。同会には参加希望者が100人以上いたが、感染対策を徹底するため、先着順で人数制限をして開催された。
 副理事長のエリソン・トンプソン・デ・リマ氏が開会の挨拶として「コロナ禍で大変な時期ですが、裏千家で重要な『宗旦忌』にこうして皆で集まることができたことに感謝しております。困難な時代ですが、改めて茶道が私達に何を教えてくださるか考えて学び続けましょう」と述べた。
 千宗旦の茶をささげる供茶は、道心・リカルド・ゴンザルベス(茶名・宗勇)氏と半東(お点前の場での補佐役)に水本法子(茶名・宗法)氏によって行われた。
 次に、家元が生徒に次の段階について学ぶことを許可する許状を授ける「許状引次式」が行われ、林宗一代表から28人に許状が授与され、この日は横畠勇造氏が茶名・宗勇を授与された。
 感染対策として分かれて薄茶席と点心席、そして5人一組になり参加者が順番にくじを引いて茶を点てるお点前役とお茶を飲む役に分かれる「花月」が行われた。
 薄茶席では薄茶と主菓子が順々に提供され、点心席では重箱の和食弁当とお吸い物が用意され参加者一同舌鼓を打った。
 例年であれば抹茶の量を薄茶のおよそ倍にして練る「濃茶」を提供する「濃茶席」も設けられるが、同席は同じ茶碗を回し飲みすることから、感染対策を重視して今回は設けられなかった。