ニッケイ新聞 2014年2月8日
土地・家屋税(IPTU)の大幅値上げ差し止めで今年度の財政が苦しくなったハダジ政権が、市立の幼稚園と小中学校の生徒に配布する文房具セットを改定し、経費節減を図ったと7日付フォーリャ紙が報じた。
市立校生徒への文房具セット配布は、労働者党(PT)のマルタ・スプリシー氏が市長だった時に始まったもので、1~6年生向けの場合、前任のカサビ市長が発注し、昨年配布されたセットには41点の文房具が入っていた。
ところが、今年は、ボールペン8本と絵筆3本、巻尺、絵の具1組、スパイラル(螺旋綴じ)の大判ノート3冊、A5サイズの中綴じノート3冊を廃止、鉛筆は6本が4本、鉛筆削りも3個が2個に減った。加わったのはクレヨン1組と筆入れで、大判の中綴じノートも2冊が4冊に増え、22点となった。ボールペンは学校全体で使う文房具の一部とし、赤、青、黒を100本ずつ配布するというが、大半の市立校は800~1500人の生徒がいる。
市教育局は、生徒の実情に即して無駄な物を省き、必要な物を加えたと言うが、「寝耳に水」の学校関係者は、子供達が宿題をやる時に使うボールペンもなく、年末には鉛筆さえない生徒が出てきそうだと懸念する。
教育局は、文房具などの購入費は1300万レアルで2千万レアル節約したというが、授業は始まっても文房具が届かないという状況が、今年も繰り返されている。