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井戸の中から遺骨発見=10カ月前失踪した親子

ニッケイ新聞 2014年2月11日

 サンパウロ州市警が6日、同州内陸部のイタポリスで、農地にある井戸の中から10カ月前に失踪した親子の遺骨を発見した。発見された遺骨は33歳男性と5歳の娘のもので、遺骨のそばには娘のものと思われる人形も見つかっている。

 同州市警が現場に急行し、親子二人の遺骨を発見したのは、イタポリスから121キロ離れたリベイロン・プレットで、犠牲者男性の口座から年金(ペンソン)を引き出していた夫婦を逮捕した直後だ。

 親子失踪は当初、殺人事件と見られていたが、イタポリス市内の銀行や北東伯のアラゴアス州の銀行で年金が引き出されている事に気づいた警察は、強盗殺人事件として捜査を続けていた。

 市警は6日、再び年金を引き出そうとしていた夫婦を逮捕。容疑者らが親子を殺害し、遺体を誰も使わなくなった井戸に放り込んだと自白した事で、遺骨発見となった。

 容疑者二人は強盗殺人と死体遺棄の容疑で取調べを受けたが、殺人未遂の前科がある男性はジャボチカバルの刑務所に、窃盗容疑がある女性もフェルナンド・プレステスの刑務所に送られた。

 犠牲者の親子が行方不明になった当時、容疑者二人は被害者の家の改修工事を行っていた。事件当日は、男性の車も盗んだという。アラゴアスでの年金引き出しは、女性の出身が同州だったためで、男性はイタポリスに近いタバチンガの出身。二人は3年前からイタポリスに住んでいた。

 消防が回収した遺骨はジャボチカバルの法医学研究所に運ばれ、容疑者の自供通りの男性と子供の遺体か否か、検死を受ける。警察では、サンジョゼ・ド・リオ・プレット地方に住んでいる女児の母親や家族と関係のあった人々からも事情聴取を行う予定だ。(7日付G1サイトより)