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バス専用レーンで大事故=下敷きの車はペシャンコに

ニッケイ新聞 2014年2月13日

 サンパウロ市南部ヴェレアドール・ジョゼ・ディニス大通りのバス専用レーンで12日朝8時10分頃、定期運行の連結バスがタクシーの上に乗り上げた上、タクシーの前にいた別のバスの後尾に追突する事故が起き、2人が死亡、8人が負傷と同日付各紙サイトが報じた。

 バスの右側前輪が黒いカローラの天井を押し潰し、バンパーやライトが別のバスの後部の窓にぶち当たって止まった様子は、現場に駆けつけた消防士達をも驚かせた。

 連結バスの運転手は、タクシーが行く手を塞いだため、ブレーキをかけようとしたが間に合わなかったと供述しているが、現場にはブレーキ跡がなく、警察はブレーキの故障が原因の事故と見ている。

 乗客によるとバスは制限速度内で走っており、速度違反や運転手が急に具合が悪くなって起きた事故である可能性はないが、事故直後に扉が開くのが遅れたのは運転手がショックに陥っていたためと見られている。

 死亡したのはタクシー運転手のロナウド・ヴォウタン氏と乗客でフランス人のシリル・フォルニ氏(50)だ。シリル氏はヘリコプター製造会社ヘリブラス副社長で、ブラジル人の妻との間に息子が2人いた。運転手はこの道22年のベテランで、妻との間に18歳と11歳の息子がいた。

 事故を起こしたバスは混んでおり、前部に居た乗客の中には浮き上がった車体から飛び降りて怪我をした人も居た。負傷者は皆軽傷で、二つの救急病院で手当を受けた。

 事故後の処理には時間を要し、車体の撤去が始まったのは10時20分頃、遺体が回収されたのは10時40分だった。