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[シリーズ] 本当に大丈夫? サッカーW杯=試合都市の交通インフラ改良の完成度はわずか25%=(5) フォルタレーザ編

ニッケイ新聞 2014年2月14日

 W杯までちょうど4カ月を切ったが、北東部セアラ州フォルタレーザでは2カ月前の時点で、ピント・マルティンス国際空港の拡張工事の第一フェーズがまだ24%しか終わっていないという状況だった。

 空港インフラ業務公社(Infraero)は昨年12月、「工事は6カ月後、(すなわちちょうど大会前)に完成する」と言っていた。

 工事は二段階に分けられており、第二段階は2017年にしか終わらないとみられている。完成すれば、ローディングブリッジ(空港ターミナルと航空機の乗降扉を接続する箱型の通路)は7から16に、乗客ターミナルは38平米から133平米に拡大する。

 投資金額は3億5千レに上るが、昨年11月までにできた部分は、駐機場の拡大のみだったという。

 現在の空港の収容人数は年間620万人だが、W杯のある今年は年間の利用者が860万人にまで膨らむとみられており、収容人数を完全にオーバーすることになる。完成すれば1120万人になるのだが―。

 さらに、空港の利用客や職員は空港ロビーでの蚊の多さに頭を悩ませているという。空港の前にある細い川で繁殖するのだ。特に、フォルタレーザが最も暑くなる10月から1月の間に増える。

 ロビーにいたある女性利用客は「ここに30分位座っているけど、蚊が多くて耐えられない。空港に来たらいつもそう。ここで働いている人にとっては地獄でしょうね」とため息を漏らす。

 同公社はエアブラスト(圧縮された空気を噴射する装置)の設置などで問題解決を試みているといい、昨年10月には州公衆衛生局と会合を開き、蚊の撲滅を図るプログラムも計画しているという。(12月12日付G1サイトより)