ニッケイ新聞 2014年2月15日
猛暑と少雨で水不足が深刻化する中、給水制限中のサンパウロ州イトゥー市で13日、給水車が来て水のタンク(カイシャ・ダグア)を満たすまで人工透析などの治療が開始出来ず、年配の患者らが列をなして待たされるという事態が生じた。
同市の給水制限は、午後5時から翌朝6時までの断水という形で行われており、ルンドというクリニックで10時半から人工透析を行う事になっていた患者が、11時半からしか透析出来なかったという事例がネット上でも公開された。
クリニック側は、通常の水道網ではタンクに水が戻らず、給水車が来るのを待たねばならなかったと説明しているが、水の供給を担当するアグアス・デ・イトゥーは、病院やクリニック、保健所への給水は市との約束通り行ったが、給水時間は決まっていないと説明。集中治療室のある病院を優先して給水し、午前中には全ての医療機関に給水し終えているという。
同市に給水する貯水池は、高い地区に水を押し上げられるだけの圧力がかからなくなるほど水位が下がっており、1週間以上水が来ていない地区もある。これらの地区は給水車だけが頼りだが、そのためのバケツ購入費が200レアルを超えたという人もおり、ミネラルウオーターも入荷した分はすぐに売り切れという状態だ。年金生活者達には、飲用水などの購入費も大きな負担となってきている。(13日付G1サイトより)