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リベルタドーレス杯=ペルーで人種差別的行為=大統領も遺憾の意を表明

ニッケイ新聞 2014年2月15日

 リベルタドーレス杯のグループ予選が始まっているが、12日にペルーで行われたクルゼイロ対同国のレアル・ガルシラゾ戦で、人種差別的な行為があり、ジウマ大統領が13日に遺憾の意を表明するなどの波紋を呼んだと13、14日付伯字紙やサイトが報じた。

 大統領が人種差別的な行為と批判したのは、後半21分にクルゼイロのリカルド・ゴウラルト選手と交代した、ベテランで36歳のチンガ選手に対するもので、ペルー側の観客は、肩までかかるアフロヘアで黒人の同選手がボールに触れるたびに、猿の真似をし、奇妙な声を上げた。

 チンガ選手は試合後、「自分が出る全ての試合のタイトルを取りたいとは考えていないが、このような人種差別的な行為や偏見に対するタイトルを取り、人種や階級による差別のない世界と取替えたい」と述べた。

 ジウマ大統領は同件に関し13日朝、トゥイッターで「嘆かわしい出来事」と遺憾の意を表明した。大統領は「国連や国際サッカー連盟に、ブラジルでのそれは『ワールド杯の中のワールド杯』であると共に、人種差別に反対するワールド杯であるべきと確認した」と書き加え、「スポーツは偏見の場であってはならない」とコメントした。

 レアルの選手達もトゥイッターで謝罪したりしたが、ブラジルのアウド・レベロ・スポーツ相と国際サッカー連盟ブラッター会長は13日、南米サッカー連盟に確固とした処分を要請。処罰内容は近日中に発表される見込みだが、罰金や観客の入場禁止などの他、リベルタドーレス杯の出場資格剥も考えられる状況だ。

 ブラジル人の黒人選手への人種差別的な行為には、代表チームで活躍した事もあるロベルト・カルロス選手がロシアのアンジ・マハチカラに所属中の2011年、対戦相手のクリリヤ・ソヴェトフ・サマーラの応援団にフィールドにバナナを投げ込まれた例などがある。