ニッケイ新聞 2014年2月22日
北部ロンドニア州内を流れるマデイラ川の増水が進み、同州都ポルト・ヴェーリョからアクレ州都リオ・ブランコに続く国道364号線は21日に大型トラックも通れなくなったと21日付G1サイトが報じた。
マデイラ川の増水は21日の時点で18・01メートルに及び、史上最悪の状況が続いている。ロンドニア州防災局によれば、同川の増水は1週間足らずで45センチと急速に進み、20日は小型トラックの場合は大型トラックやレッカー車につなげば通行が認められる状態だったものが、21日には、大型トラックさえ通行不可となった。
国道364号線は隣のアクレ州に食料や水、ガス、燃料などを運ぶための生命線だが、同道の冠水も19日の50センチが21日には60センチとなり、全ての車両の通行が禁止された。
アクレ州への物流は空路か水運以外に方法がなくなっているが、ポルト・ヴェーリョからの船は、マデイラ川とアマゾン川、プルス川を経て、30日後にペルーとの国境のクルゼイロ・ド・スルに着くルートのみだ。
アブナン川を渡るフェリーは、国道が使えなくなったため船着場まで来る車が激減、通常は2時間かかる車の入れ替えが30分で終わっている。
マデイラ川増水による影響は国道やフェリーだけに止まらず、ポルト・ヴェーリョでも、18日の時点で1千家族が浸水被害で非難を強いられるなど、広い範囲で被害が出ている。