ミナス州南部イタモンテで22日、現金自動預け払い機(ATM)を爆破して現金を奪おうとした強盗団と待ち伏せていた警官150人との間で銃撃戦が起き、9人が死亡、5人が負傷した。死者の1人は人質であった事が判明、捜査が続いていると23~26日付G1サイトやエスタード紙などが報じた。
事件が起きたのは22日午前2時頃。機関銃やピストルなどで武装した一味は同市の軍警本部を襲って警察の動きを封鎖しつつ、ブラデスコなど3銀行のATMを爆破して現金を奪う予定だった。だが、ブラデスコのATM爆破後に警官隊が急襲して銃撃戦となり、銀行内外と軍警本部周辺で9人が死亡、軍警2人を含む5人が負傷した。
警察はイタモンテ市を包囲して強盗団を一掃する予定だったが、賊の一部は逃走し、警察が行方を追っている。警察は強盗団が使っていた車や機関銃、ピストル、ダイナマイト、防弾チョッキ、銃弾などを押収した。
また、同日未明、ミナス州のレストラン店主を人質としてサンパウロ州に逃れようとした強盗団の一味2人が、サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポス市付近で検問にあって銃撃戦を展開。1人が死亡、1人が逮捕された。人質は無傷で解放された。
22日の大型作戦は一連のATM爆破強盗事件を追跡中のサンパウロ州とミナス州の警察によるもので、リオ州警察も含む捜査陣が、2カ月前から具体的な情報を得て一味の動きを追っていた。
サンパウロ州警察は同日、武器供給などの責任者のアルフレッド・ルイス・マンシニ容疑者(25)をサンパウロ州アルジャー市で逮捕。同容疑者宅からはバイクや車、インクで汚れた紙幣などが押収された。グアラチンゲターでも別の容疑者が逮捕された。
警察によると、強盗団は13年にサンパウロ州内で起きた13件とミナス州内で起きた9件などに関与したと見られ、地方の町の銀行への道をトラックなどで塞いだ上、警察署銃撃や、ATMの爆破と強盗を繰り返していた。構成員の大半はサンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス出身者で、イタモンテでの死者の出身地はモジ3人、サンパウロ市4人、カンピーナス1人、ミナス州イタニャンドゥ1人だった。
イタニャンドゥ出身者は、事件直前に恋人宅を出た後に誘拐され、人質として現場に連れていかれた教員のシウマル・ジュニオル・マデイラ氏(31)で、両手を挙げて車から出たのに、車内にいた賊と共に銃弾4~5発を浴びて死亡した。警察では、シウマル氏を撃った弾がどの銃から発射されたかを調査中だ。
23日は、サンパウロ州パライバ渓谷のサンタブランカ市で三つの銀行支店のATM10台が10分間で爆破される事件が発生。20人以上の賊は数台の車に分乗して逃亡した。