ニッケイ新聞 2014年3月4日
国際サッカー連盟(FIFA)のヴァルケ事務局長が1日、6月12日から始まるワールドカップの開幕戦が予定されるサンパウロ市イタケーラのアレーナ・コリンチャアンス、通称イタケロンは5月15日までに完成するとの見解を表明したと2日付伯字紙が報じた。
イタケロンの建設工事は13年11月に起きた事故で日程が遅れていたが、従来は4月15日までに完成との見解だったFIFAが日程を修正した事は、工事が予想以上に遅れている事への苛立ちをも意味する。
新しい日程だと、完成から開幕戦までは1カ月もなく、諸設備の機能を確認するテストゲームの開催も困難になる。
ヴァルケ氏は、パラナ州クリチバのアレーナ・デ・バイシャーダとマット・グロッソ州クイアバのアレーナ・パンタナルの工事の遅れにも触れ、「6月12日までに全てのスタジアムの工事が終わらなければ、ブラジルW杯は全ての大会で最悪という烙印を押される」と発言。報道陣にも「開幕時に通信設備が機能していなければ、君達もブラジルは運営能力に欠けた国で、最悪の大会と言わざるを得なくなる」と述べた。
イタケロンの工事を担当するオデブレヒト社は、今も4月15日までの完成を目指して工事を進めていると弁明した。