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ブロコンがまたも反乱=PB社CPI承認の翌日=今度は大臣に召喚命令=ジウマは閣僚問題終結へ

ニッケイ新聞 2014年3月14日
渦中のクーニャ下議

渦中のクーニャ下議

【既報関連】11日にペトロブラスに対する議会調査委員会(CPI)を発足させる原動力となった、民主運動党(PMDB)のエドゥアルド・クーニャ下議を中心とした連立与党の反乱分子が、12日の委員会で連邦政府の大臣をはじめとした要職者の召喚を求めた。13日付伯字紙が報じている。

知事選に伴う連邦政府の閣僚人事で大臣職が思うように得られないことや議員割り当て金の支払いの遅れなどを不服としたPMDBは2月、クーニャ下議を中心に連立与党7党の下議に声をかけて「ブロコン」と呼ばれる連立政府反対勢力を作った。11日にはこのブロコンが野党側の提案に賛成し、ペトロブラスとオランダの企業との間で行なわれたとされる贈収賄問題に対するCPI発足を承認させた。連邦政府はCPIの成立を嫌っていた。

ブロコン勢力の連邦政府に対する反乱は12日も続いた。この日、下院で開かれた財政監査・監督委員会など6委員会では、クーニャ下議を中心としたブロコンの下議たちが労働者党(PT)の下議との間で激しい議論を交した。そして、その結果、連邦政府の大臣、副大臣クラスの要人11人と、ペトロブラスのグラッサ・フォステル総裁を召喚または召致し、話を聞くことを決めた。

召喚命令を受けたのは、ジルベルト・カルヴァーリョ大統領府総務室長(PT)、ジョルジェ・アジェ国庫庁長官、マノエル・ディアス労働相、アギナルド・リベイロ都市相(PT)の4人で、向こう30日間のうちに議会に出向いて証言することが義務付けられた。特にカルヴァーリョ総務室長は、ブラジルで問題となっている停電問題や、2月に合法か否かで問題となったブラジリアでの農地占拠運動(MST)主導のイベントへの財政援助などについての証言を求められることになっている。

強制ではない召致は、グラッサ総裁や、就任後間もないアルトゥール・シオロ保健相らが対象となっている。グラッサ総裁はオランダ企業からの収賄疑惑について、シオロ保健相は「マイス・メージコス」におけるキューバ人医師の契約問題に関しての証言を求められている。

この事態を受け、連邦政府は12日、エンリケ・アウヴェス下院議長に連絡を入れ、クーニャ下議らが成立に反対する意向を示していた「インターネット市民法」の投票を取りやめさせた。これは連邦政府が通過を強く望んでいる、ネットに関する個人の権利などを規定した法案だ。

ジウマ大統領は12日午後、アロイージオ・メルカダンテ官房長官やイデーリ・サウヴァッチ大統領府政局調整担当長官を招いてブロコン問題について話し合い、ミシェル・テメル副大統領とも会った。ジウマ大統領は閣僚交代に関する結論を早急に出したいとしているが、エスタード紙によると、14日にはPMDBのネリ・ジェレール現・農政局長の農業相就任式が行われるようだ。