在クリチーバ日本国総領事館は、パラナ州バンデイランテス市の「バンデイランテス病院援護協会」と同州コロンボ市の「障害児を支える親と友の会」(以下、友の会)と草の根・人間の安全保障無償資金協力による無償資金贈与契約を締結し、先月20日、同総領事館で署名式を実施した。関係者約15人が出席した。
46年に設立された同協会は隣接する7市住民に対して医療サービスを提供する。草の根協力により「腹腔鏡下手術セット整備計画」に対して8万7837米ドルが援助される。
友の会は96年の設立から知的・身体障害者に対する教育、心理療法、理学療法、リハビリなどを提供。草の根の9万4446米ドル援助により、会が利用するサンタ・ジェンマ・ガルガニ特別支援学校校舎の改修工事が実施される。
内山総領事は「両国の友好の絆を一層強化することを祈念したい」とあいさつ。同協会のカルロタ・レンシ・メネゲル会長は「プロジェクトで整備される医療器材は多くの患者を救い、地域住民へのサービスに大貢献となる」と感謝した。友の会のクレヴェルソン・ソウザ会長は「220人の生徒を代表し、我が校を改修するプロジェクトが選ばれたことに心から感謝したい」と伝えた。
同協会から出席した宮城ドミンゴス理事(67、二世)は、「協会は近隣の日系家族にも支えられてきた。同契約にも日系議員の協力があった」と経緯を話した。同友の会のプロジェクトは、長年同会で理学療法士として働いてきた国吉カルラさんが作成。「今まではチャリティー夕食会を開いて資金集めに努めなければならなかった。日本政府の協力により、今後より多くの患者の手助けができる」と喜んだ。(長村裕佳子クリチーバ通信員)
クリチーバ草の根=パ州医療機関2団体を支援=器材整備、改修工事の実施へ
ニッケイ新聞 2014年3月14日