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サントス港=コカイン3・7キロ押収=PCCも関与の組織犯罪

ニッケイ新聞 2014年4月2日

 サンパウロ州の麻薬密売組織、州都第一コマンド(PCC)が欧州などに送るはずのコカイン3・7トンが、3月31日にサントス港で押収された。1日付伯字紙が報じている。
このコカインは、連邦警察が昨年から行なっている「ハルク作戦」と「オーヴァーシー作戦」と呼ばれる捜査過程で見つかった。この量は、昨年1年で押収されたコカイン4トンに匹敵する。31日は家宅捜査など、80件の捜査令状が出ており、拳銃19丁、自動車10台、船1隻、マシンガン2丁も押収された。逮捕者は23人で、13人が逃亡中だ。
ボリビア産のコカインはパラグアイとの国境から密輸され、サンパウロ市を経てサントス海岸部へと送られていた。サントス港に着いた麻薬はスペインやアフリカ、キューバなどに運ばれていたが、麻薬は船荷に紛れて送られており、船長たちは気がついていなかったという。
連警によると、コカインの供給役はボリビア人の麻薬売人ロリン・ゴンザレス・パラダ・グティエレス容疑者で、PCCのほかスペインをはじめとした他国の犯罪組織の関与も疑われている。
PCCはサントス港でのコカイン送付役も担っており、港湾の通関作業所(レデックス)の職員に成りすましたPCCのメンバーが、船舶で待機しているメンバーに通報。船長らには知られないよう、通関後のコンテナに麻薬を積み込んで国外に送り出していた。
司令はアンドレ・オリヴェイラ・マセド(通称アンドレ・ド・ラップ)容疑者とジェフェルソン・モレイラ・ダ・シウヴァ(通称デンテ)容疑者から出ていたが、二人とも逃亡中だ。ラップ容疑者はPCCのサントス海岸部地区リーダーだ。
また、高純度のコカインは袋詰めされ、通関後のコンテナの中に混入されていたという。