ニッケイ新聞 2014年4月5日
10月5日に第1次投票が行われる統一選挙出馬を予定する人々の辞任期日が迫り、6人の知事が3日に辞意を表明した他、3人の知事の去就が注目されていると2、4日付伯字紙や同サイトが報じた。
10月の統一選挙は大統領、知事、連邦議員、州議員が対象で、各職を目指す閣僚や裁判官、知事、州局長などは6カ月前(5日)までに辞任する必要がある。但し、現職者が再選を目指す場合はこの限りではない。
州知事の場合、3日の時点で別の職への出馬を考えて辞任した再選知事は6人で、5日までに辞意を表明する可能性のある再選知事が2~3人、再選を目指す知事が15人とされている。
3日に辞任した知事達は、大統領選出馬予定者のペルナンブッコ州のエドゥアルド・カンポス氏と、上議選を目指す5知事(リオ州セルジオ・カブラル、ミナス州アントニオ・アナスタジア、アマゾナス州オマル・アジズ、ピアウイ州ウイルソン・マルチンス、パラー州ジョゼ・アンシエッタ・ジュニオルの各氏)だ。各知事の後任は、副知事が務める。
また、12月まで現職に留まる再選知事は、バイア州ジャッケス・ヴァギネル、マット・グロッソ州シウヴァル・バルボーザ、マット・グロッソ・ド・スル州アンドレ・プシネリの3氏。5日までに辞任する可能性がある知事は、マラニョン州のロゼアナ・サルネイ、セアラ州のシジ・ゴメスの両氏だ。
残る15州の知事は再選を目指す見込みだが、状況が変わる可能性があるのは、副知事のジョアン・オリヴェイラ氏が3日に辞意を表明したトカンチンス州知事のシケイラ・カンポス氏だ。カンポス氏は5日までに、現職に留まるか、息子に知事選に出馬させるかを表明する事になる。
3日に辞任を公表した知事の中で注目されたのはペルナンブッコ州知事とリオ州知事だ。エドゥアルド・カンポス氏は、未完成のものも含めた病院の開所式など、70以上のイベントに出席した後、予定より1カ月以上遅れたW杯会場周辺の整備計画などを副知事に託して知事職を退いた。
支持率低下が顕著なカブラル氏は3日、テレビ局のスタッフ同伴で音声映像博物館を内密に訪れたが、その後に予定されていた唯一の公式行事である西部州立大学の起工式に欠席。辞表は同日の州議会で読み上げられ、4日に副知事で知事選出馬予定のルイス・フェルナンド・ペゾン氏が知事に就任する。
また、シジ・ゴメス氏は3日、セアラ州内陸部の医療機関開所式での演説中に具合が悪くなり、ヘリでフォルタレーザの病院に運ばれた。同知事は州内での影響力を保つため、兄のシロ・ゴメス氏を知事選に立てて自分は上議選に出馬する可能性があるが、現時点では正式な知事候補は決まっておらず、内外の圧力が大きい。シロ氏は3日、同州のためには弟が知事職を全うするのが最善との考えを表明している。