ニッケイ新聞 2014年4月9日
サンパウロ市保健局が8日、2日にサンパウロ総合大学(USP)付属病院で亡くなった6歳の男児は今年初のデング熱の犠牲者と発表したと8日付各紙サイトが報じた。
少年は発熱と嘔吐、腹痛を訴え、ラッパ区の救急外来で受診後、USP付属病院集中治療室に入院加療中だった。
4日付伯字紙などによると、サンパウロ市のデング熱患者は3月末に急増し、1~3月の患者は昨年同期比15・4%増の1166人となった。3月第3週までの患者数は751人だから、僅か1週間で55%増えた事になる。
市全体での10万人当たりの患者数(発病率)は10・4人で、流行状態には至っていないが、3月末現在の発病率が30人を超え、流行かそれに準じた状態の地区は98区中6区ある。患者数208人の西部ジャグアレーは発病率も10万人当たり417・1人。同ラッパは患者数112人で発病率170・4人、リオ・ペケーノは114人で発病率96・2人。北部トレメンベは発病率38・5人、南部サントアマロは同30・7人、東部ヴィラ・ジャクイは同30・2人だ。
1~3月のサンパウロ州でのデング熱患者は1万8445人で昨年同期の10万7739人より83%減少したが、これには1、2月の少雨も好影響を与えた。3月に患者急増のサンパウロ市西部と隣のオザスコ市では7日から、たまり水の除去や水のタンクをビニールで覆うといったデング熱根絶作戦が展開されている。