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「給水制限はあり得る」=Sabespが遂に認める

ニッケイ新聞 2014年4月10日

 サンパウロ州水道公社(Sabesp)は8日、水不足の問題に関してはじめて給水制限を行なう可能性があることを認めた。9日付伯字紙が報じている。
 大サンパウロ市圏だけで880万人に水を供給しているカンタレイラ水系の水位は9日現在、12・5%と過去最低レベルを更新し続けている。だが、ジェラルド・アウキミンサンパウロ州知事はこれまで頑なに給水制限の可能性を否定し、Sabespもこれに続いていた。同知事が給水制限に踏み切らないのは、それを行なうことで州民の不評を買い、再選を狙う10月の選挙に響くのを恐れているためと言われている。
 だが、Sabespが今週発表する予定の年次報告書に「このまま水位が回復しないような事態が続けば、給水制限などの強行措置を取らざるをえなくなる」と記されていたことが判明した。
 その記述の存在は、Sabesp側も8日に認めた。Sabesp側は「まだ給水制限をすると決まったわけではない」としながらも、「最悪の場合も含め、あらゆる可能性を考慮に入れている」と語った。
 年次報告書では、「2014年の少雨による水系の干上がりを和らげるため、追加投資を増やさざるを得なくなるだろう」と記されている。Sabespの対処の可能性のひとつとして、カンタレイラ水系の貯水池の底にあり、これまで使用されたことのない「死んだ水」を使う可能性が残されているが、その水を使うには8千万レアルの追加資金が必要な上、周辺地域の生態系破壊なども危惧されている。
 ダッタフォーリャが4月2〜3日に162市2637人を対象に行なった調査によると、大サンパウロ市圏を含む南東伯や南伯、中西伯での少雨、渇水問題に対し、国民の74%が「水や電気の供給制限を行なうべき」と答え、南東伯の94%の人が水不足の問題について知っていると答えている。