ニッケイ新聞 2013年1月5日付け
コロニアバンドを日本へ送ろう! 年の瀬の恒例となった『グラン紅白』の主催のほか、数多くのコロニアイベントで活躍するサンパウロ市のバンド「グループフレンズ」(蛯原忠男代表)が、応募249組から30組まで絞られるNHK特番『熱血!オヤジバトル』の一次選考を突破した。現在インターネット上で投票が行われており、これを勝ち抜けば3月3日に予定される本選への出場が決定する。蛯原さんは「コロニアの応援は不可欠。ぜひネット投票をお願いできれば」と呼びかけている。
平均年齢40歳以上のグループを対象としたバンドコンテストとして注目を集める人気番組。日本で中高年社会人のアマチュアバンド、通称「オヤジバンド」の熱が高まりつつあった1997年に開始され、今年で16回目。
「フレンズ」は1993年、蛯原さんをリーダーに音楽仲間らが集まって結成された。演歌やポップス、バイレ音楽までこなす。『グラン紅白』や毎年8月に開催される『日本人の心の歌』でも活躍するコロニアおなじみのバンドだ。
応募のきっかけは「友人に勧められて」と話す蛯原さん。「駄目で元々のつもりで応募したものが通って、メンバー一同大喜びしている。士気は高まっています」と笑顔で語る。
演奏曲目は、蛯原さん作詞・作曲の「燃えてサンバ」。曲名からくるイメージとは違い、しっとりとしたメロディーではにかみがちな日系人の女の子の燃え上がるような恋心を描く。
昨年行われた第15回大会公式サイト「オヤジバトルの歴史 過去の大会」の項によれば、これまでに海外に拠点をおく日本人バンドが本選に進出した例はない。
ブラジルからの〃逆輸入〃バンドは、日本のオヤジバンド界に新しい風を吹き込めるのか—。
同番組の公式サイトでは、東日本、中日本、西日本の3ブロックそれぞれ10組の計30組が紹介され、それぞれの演奏動画が公開されている。視聴者による一般投票の得票数によって本選の出演バンドが決定する。
「フレンズ」は、蛯原さんの出身県である宮崎が属する西日本ブロックでの出場。動画の視聴、投票は公式サイト(http://www.nhk.or.jp/oyaji/)に入り「ネット投票」をクリック、「西日本ブロック」の項の最下段にある「グループフレンズ」のページから可能。投票締切は18日となっている。