ニッケイ新聞 2013年1月29日付け
【パラー州ベレン発】「『ブラジルを理解するための必読書だ』と駐日ブラジル大使のマルコス・ガルヴォンさんが言ってくれました」。そう嬉しそうに報告するのは、昨年末『ブラジル・カルチャー図鑑』(スペースシャワーネットワーク社刊)を上梓したベレン在住の山本綾子さん。日本在住のブラジル音楽評論ら専門分野を持つ5人の協力を得て出版にこぎつけた。
山本さんは、お茶の水女子大学を卒業後、2000年に日本貿易振興機構(JETRO)に入社し、ベンチャー企業の海外進出支援などに携わった。夫の仕事の関係で08年に退職してサンパウロ市、現在はベレン市に住む。滞伯歴はほぼ5年。
「最初に感じた感覚を大切にし、ブラジル文化の幅広さ、奥深さを分かり易く伝えようと心がけました」(あとがき)
ファッション、アート、建築、食べ物、音楽、祝祭など文化全般を豊富な図解入りで解説するこの一冊。14年のW杯、16年のリオ五輪開催を控えて、日本からの注目を集める好機をとらえて出版された入門書のようだ。(パラー州通信員=下小薗昭仁)