ニッケイ新聞 2014年4月11日
先月28日から今月2日まで、隔年で開かれる「外務省研修生OB会ラテンアメリカ会議」が、ボリビアのサンタ・クルス・ダ・ラ・シエラ市で開催された。「外務省指導者研修」のOBら約60人が出席し、「日系人の将来」をテーマに議論や情報交換などを通して交流を深めた。今年で14回目。
同研修は、次世代の担い手として期待される日系若手リーダーを日本へ招聘し、日本政府や企業関係者と交流をもたせる目的で65年より始まった。制度を利用して当地から訪日した人は170人ほどいるという。
会議の調整役を務めた原田清さん(73、二世)によれば、従来、名簿を作成し積極的にOB会活動を行ってきたのはブラジルだけで、同会議は当地のOB会が中心となって開催してきた。
しかし今回、「他国においても縦横のつながりを作っていきたい」との考えから南米のOB会を組織化。会議の後「ラテンアメリカ外務省研修生OB会」設立総会が行われ、会長に原田清さんが就任、各国のOBが副会長を務めることになった。
原田さんは「日系人が他のどこよりも日本文化を残しつつ、現地文化にとけこんでいるのはブラジル。それは日系人が積極的に政界にも進出し、国の発展に寄与しているからだ」と述べた。
なお、同制度は7年間中断していたが、OBなどの働きかけにより昨年「次世代日系人指導者招聘」として再開、当地より4人が訪日し日本政府や企業関係者らと会合をもった。