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〃老舗〃フェイジョアーダ専門店 『ボリーニャ』

 ブラジルを代表するおいしい料理といえば、何といってもフェイジョアーダ。えっ、典型的すぎる? いやいや、多国籍料理も良いけれど、やっぱり定番は郷土料理でしょ。昔の日本移民は最初食べられなくて困ったとの話も聞くが、西洋料理になれた現代の日本人には抵抗はない。むしろ異国の料理なのに、なぜかお袋の味みたいでホッとする。

というわけで〃老舗〃「ボリーニャ」に行ってみた。ヴェージャ誌で「サンパウロの優秀店」と紹介され、ネット上のグルメサイトでも絶賛されている店だ。近所のパダリアの安いのですら美味いのだから、老舗ならさぞかしシビれるうまさに違いないと胸を高鳴らし、いや腹をグルグル鳴らしてグルメ隊が出発だ!

内装はレトロ調で老舗っぽさたっぷりだ。ほどなく「クンブッカ」と呼ばれる植木鉢のような巨大な器に盛られた目的の品がやってきた。さらにマジョッカやバナナのから揚げ、豚、リングイッサ、コウベ(ケール)など、2人分のはずなのに4人分はありそうな付け合せが次々に…。むむむ、量でひるんではいけない!

良く見ると、水っぽさが気になる感じ。どろりとしたのが好みの隊員としては若干気になるが、とりあえず一口……うん、やっぱり薄い。相方は「コクがない」と肩を落とした。これがサンパウロ随一のフェイジョアーダか? まずいとは言わないが、何か決定的なコクに欠ける。正直、近所のパダリアの方が断然いける―と思ったが、もしや隊員の味覚自体が、合成調味料バリバリの庶民向けフェイジョアーダに慣らされてしまったのか?

付け合せも頑張って食べてみるが、油っぽいし、どうにも食べきれない。値段はなんと2人分で250レアル。引きつる笑顔で店を出、二度と行くまいと誓った。本当にうまいフェイジョアーダとは――と改めてブラジルの〃母の味〃を考えさせられた。

◆ フェイジョアーダ専門店 ボリーニャ (Bolinha)

【営業時間】月曜は正午~午後5時、火~日曜日は午後11時45分まで
【住所】Av. Cidade Jardim, 53 – Jardim Europa
【電話】11・3061・2010

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「忍者ぐるめ隊」欄は、本紙記者が市内レストラン等をこっそりと〃お忍び〃で訪れ、日本人の視点から味・接客対応・トイレの清潔度をチェックして、ばっさりコメントするコーナーです。評価欄は、手裏剣1つは「普通」、2つは「旨い」、3つは「最高」で、〃要注意〃には爆弾マークが付きます。(《註》なお、この欄はほぼ冗談です。お店の方、本気にしないで)