在サンパウロ総領事館査証班の植田敏博領事(49、大阪)が任期を終えて帰国するにあたり、鈴木俊哉さん(42、千葉)が後任に就任、あいさつのため本紙を訪れた。
植田領事は来伯前、法務省入国管理局で不法滞在外国人の取り締まりに携わっていた。「こちらに来て初めて〃良いブラジル人〃に出会えた」と冗談めかして語り、「今後もブラジル人との関わりはずっとあると思うが、国の状況を実際に見て、なぜ悪くなるかがわかった。本当に来て良かった」と振り返った。
鈴木さんはデカセギブームの直前に法務省に入省し、入国審査官として主に日系人の入国審査にあたっていた。メキシコに駐在経験があるが、在外公館勤務は初めて。「何十年ぶりに帰国した日本人も多かったが、誰もみたことのない歴史文書のような一時旅券を持っていたのがブラジルの最初の印象。これまでの経験を生かし、適切、的確、かつスピーディに審査をしていきたい」と抱負を語った。