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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2014年4月17日

 東本願寺の後継者に、当地在住の大谷暢裕氏が選ばれることが確定的となった。航空技術研究所で物理学者として昨年まで働いていた。750年もの歴史ある東本願寺の〃象徴〃としては、外国籍だけでなく、異色の経歴の持ち主でもある。
取材中、菊池顕正開教監督は「普段意識していないモノによって人は生かされている」と阿弥陀経の要旨を説明してくれた。一見すると、宗教と科学はかけ離れた存在に見えなくもない。取材しながら「科学者だった人が宗教家になれるの?」という疑問が湧いた。
現門首の暢顕氏は農学に造詣が深いという。農業は自然を見つめること。それを追求していくと仏性に辿り着くのだろうか。対する暢祐氏は物理学。確かに素粒子論やら量子力学は、仏ならぬ〃神の領域〃に近づいているとの話も聞く。機会があればぜひ、そんな話も伺いたい。(石)