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湖西市女児死亡事故=サンパウロ州高等裁が一転、時効判決=禁錮2年への減刑に伴い=検察官唖然「信じられない」

ニッケイ新聞 2014年4月17日

 

昨年4月24日にサンタカタリーナ州ジョインビレ地裁で行われた被告人尋問(右端が藤本被告)

昨年4月24日にサンタカタリーナ州ジョインビレ地裁で行われた被告人尋問(右端が藤本被告)

 【既報関連】2005年10月に静岡県湖西市で山岡理子ちゃん(当時2歳)が死亡した自動車事故に関して、事故直後に帰伯していた日系人の藤本パトリシア被告に対する控訴審の判決が14日に公表された。サンパウロ州高等裁は、2年2カ月の禁錮などを命じた昨年8月の一審の有罪判決を覆し、今回は「時効」を認める判決を下した。

 エリアーネ・パサレリ担当検察官は本紙の電話取材に「まだ正式には知らされていない」としながら、「信じられない。時効の判決が出たらもう終わり。上告はできない」と残念そうに語った。
一審では昨年8月、2年2カ月の禁固刑、6カ月の運転免許停止とする有罪判決が出たが、14日の二審判決では禁錮2年に減刑された。
事故が発生したのは05年10月。州高等裁が起訴相当と判断した10年11月までに5年が過ぎていることから、時効が成立すると判断された。当地の刑法では、禁錮の刑期が2年を超えていれば時効は8年経った時点で成立するが、禁錮1年から2年までの場合は、4年で成立する。
州裁判所のサイトによれば、昨年8月に地方裁で判決が出たものの、被告・弁護側とも判決を不服として控訴した。州高等裁には10月に受理され、今年1月には報告担当判事のもとに書類が渡っていた。
同被告は事故数日後に帰伯し、日本政府が09年、ブラジル政府に対して代理処罰を申請していた。 湖西市内で05年10月に起きたこの事故では、藤本被告の軽乗用車と山岡理恵さんの乗用車が衝突し、山岡さんの車に同乗していた長女の理子ちゃんが死亡した。