ニッケイ新聞 2013年12月4日
ブラジル人の平均寿命が74・6歳に伸び、社会保障省が年金支給額の見直しを行ったと3日付エスタード紙が報じた。
平均寿命は生まれたばかりの赤ん坊が何年間生きられるかを示したもので、2011年の平均寿命は74・08歳。それが2012年には74・6歳まで伸びた。
平均寿命の伸びは男女差があり、男性の平均寿命は4カ月と10日伸びて70・6歳が71・0歳になったのに対し、女性の平均寿命は6カ月と25日伸び、77・7歳が78・3歳になった。
これを受けて、社会保障省が年金の支給額の全面的な見直しを行い、新しい額を2日に発表。35年間最高額をかけていた60歳の男性が今受給申請すると、年金額は3535・15レアル。先週までは3618・33レアルだったから83・18レアル減額となる。
これが30年間積み立てていた55歳の女性の場合、3495・40レアルが2287・45レアルとなり、208・05レアルの減額となる。
平均寿命の伸びは1歳未満の子供の死亡率低下が主な原因で、その背景には、医療衛生面の改善や学歴と所得の向上、公共医療制度や設備の利用促進プログラム拡充などの要因も挙げられる。
これまでは70歳が一つの区切りだったブラジルだが、長寿者が増え、92歳で運動やインターネットに取り組む男性というニュースも流れ始めた。