ニッケイ新聞 2013年12月6日
写真=来社した立教大関係者(左から)玉木、吉岡、丸山、鈴木4氏
立教大学の吉岡知哉総長と丸山浩明教授がサンパウロ総合大学(USP)との大学間協定締結のため、11月1〜5日に来伯した。サンパウロ立教会の玉木良一会長、同大卒業生でサンパウロ市在住の鈴木達郎さんらと共に来社した。一行は学生、研究者の人材交流を目的とした協定の調印式のほか、講演会、当地卒業生との交流会、市内視察をこなして帰国した。
提携する海外教育機関数は110校にも上り、全学生2万人の内、約千人が海外留学を経験する。学部によってはカリキュラムに組み込まれているコースもあり、建学が米国聖公会という経緯もあって、教育の国際化を積極的に進めてきたという。
USPとは今年3月の日伯学術協力シンポジウムが契機となり、南米における初の協定校となった。
吉岡学長は「著しい経済成長に、日系社会、日系企業もある当地で、学生らには異国を肌で感じ、移民文化にも触れることが必要だ」と述べ、「研究者に関しても学術交流を促進し、ブラジルから日本への人材交流を行う。日本社会でブラジル人を受け入れるような環境を構築したい」との展望を語った。
また丸山教授は将来を見すえ、「三世、四世と世代交代が進み、コミュニケーションに難があるのが現状。その中で相互が今後いかにつきあうか。言葉の壁を払拭し、文化交流をより積極的に行うべき。これからはブラジルの日系社会で活躍する人材を、日本側で育てることが重要となってくる」と見解を述べた。