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米国行き航空券が好調=W杯から〃脱出〃組も多し=ア航空がブラジルに熱視線

ニッケイ新聞 2013年12月7日

 6日にバイア州サルバドールで行われた組み合わせ抽選会の結果も発表され、いよいよW杯が間近に迫ってきていることが感じられる。そんな中、米国のアメリカン航空のトーマス・ホートン社長によれば、来年6、7月のブラジル発アメリカ行き航空券は勢いよく売れているという。つまり、国中がワールドカップフィーバーに陥ると予想される中、国外へ〃脱出〃する人々も多いということだ。
 フォーリャ紙の電話取材に対し、同社長は「この時期は学校も休みで、サッカーに関心がないブラジル人は常にたくさんいるから」とその理由を説明しているが、一方で組み合わせが決定したことを機に、反対に米国発ブラジル行きの航空券の販売も加速するだろうと同社長はみる。
 アメリカン航空は一昨年11月、事実上の経営破綻に陥り、ニューヨーク州の裁判所に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したが、今月9日には民事再生のプロセスを終了し、条件付で認められたUSエアウェイズとの合併手続きを開始する見込みだ。
 この合併で、世界最大手の航空会社が誕生することになるが、この新生アメリカン航空は、ブラジル・アメリカ間を往復する人の40%の渡航を担うことになる。
 ホートン社長は経営審議会の会長となり、実際の経営の舵取り役からは退くものの、ブラジルは同社にとって最も重要な国際市場となるという。「過去5年は2都市にしか運航していなかったが、現在は9都市にまで広がった。現在は週120便の運航を目指している」(ホートン社長)
 同社の最新式ボーイング機777‐300ERの就航先にはブラジルが選ばれていることからも、同社のブラジル市場への期待もうかがえる。
 また、同社は来年6月以降、ブラジル発中国行きの航路にも参入する見込みだ。(5日付フォーリャ紙電子版より)