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自動車生産台数が史上最高=Anfaveaが発表=11カ月で350万台突破

ニッケイ新聞 2013年12月10日

 全国自動車工業協会(Anfavea)は5日、今年11カ月間の自動車(商用軽量車、トラック、バスを含む)の生産台数は昨年の340万台を超える350万台を突破し、記録を更新したと発表した。同日付エスタード紙電子版、G1サイトが報じた。
 11月までの生産台数は前年同期比11・8%増で、350万4千台となった。輸出総額は11カ月で153億6500万ドル、台数にして約52万2997台が輸出された。前年同期比29・4%増の伸びで、この期間としては最高の数を記録した。
 ただし、11月単月だけでみた生産台数は28万9633台で、前月比10・7%減、前年同月比では8%減と若干落ち込んだ。10月は32万4374台だったが、それでも前月比2・5%減とやや減速していた。
 11月の落ち込みについて、Anfaveaのルイス・モアン会長は、年間で最も営業日数が少なかったこと、2009年に導入された投資継続プログラム(PSI)の詳細が不明瞭で、来年以降の金利に関するアナウンスがなかったために業界内で懸念が広がったことなどを挙げた。
 生産台数を車種別にみると、10月から11月にかけて最も低調だったのはトラックで、11月は前月比22・3%減の1万4451台に終わった。ただ前年同月比では19・4%と増えている。
 乗用車と商用軽量車(バスとトラック以外)の生産も低下したが、前月比10・1%減、前年同月比では8・9%減の27万1867台(乗用車21万8634台、商用軽量車は5万3233台)と、トラックよりは落ち幅が小さかった。
 バスの生産台数も不調で、前月比4・9%減の3315台、前年同期比で21・1%減少した。
 一方、生産台数では史上最高を記録したものの、今年11カ月間のバスやトラックを含む自動車の国内販売台数は、前年同期比0・8%減の341万3千台に終わっている。11月単月の販売台数は30万2939台で、前月比8・3%減、前年同月比では2・8%減と不調だった。
 ただ、今月はIPI(工業製品税)減税の最終月のため、販売が加速すると業界関係者は見ている。自動車に対するIPI減税はメーカーの在庫処理目的に2012年5月に導入されたが、来年以降は税率が元に戻るとみられている。モアン会長は「現在よりも高くなるのは確かだが、金額はまだ決められていない」としている。
 このIPI減税で2012年5月24日から今年11月30日までに、565万台が売れた。Anfaveaは「もし減税がなければ、430万台で終わっていた」と評価している。