ニッケイ新聞 2013年12月11日
サンパウロ州海岸部のサントスやサンセバスチアンなどでデング熱が流行っており、今年は今月15日までに3万6465人の患者が発生していると10日付伯字紙が報じた。
現在の患者数を単純に計算すると、1時間に4〜5人がデング熱に感染している計算になる。
患者数が多いのはサントスの9752人やプライア・グランデの9343人、クバトンの5729でいずれの町も、昨年1年間の患者総数を大きく上回っている。昨年はサントスが508人、サンセバスチャン72人などとなっている。
海岸部にはデング熱の流行状態といってもよい町もあるが、デング熱撲滅のために応援を依頼された軍は、「我々の部隊には医師はおらず、流行状態になったら患者に対応しきれない」と今から予防線を張っている。
デング熱の患者発生を防ぐにはウイルスを媒介する蚊を除去するのが最もよい方法で、水溜りが出来にくくする(たまり水を作らない)のが、最も適した方法だ。蚊やその幼虫であるボーフラの動きは気温が高くなるとより活発になる。そういう意味で、夏は通常の倍の注意が必要になる。
海岸部の場合、夏の間や週末だけしか使わない家などもあって、全ての家を監査するのが難しいという問題もある。
ブラジルには1〜4の4種類のウイルスが存在し、4型に対する免疫のない人もかなりいる。デング熱は2度かかると致死率が高くなるので、なおの事注意が必要だ。