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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年12月11日

 ブラジル政府やマット・グロッソ大学と連携して東海大学が開講していた「在日ブラジル人学校教員養成のための通信教育」の卒業式が、先週末に同校湘南キャンパスで行われた。
 日本のブラジル学校は託児所のようなかたちではじまり、徐々に生徒数が増え、〃学校〃になってしまったところが多い。教員免許をもたない人たちが教壇にたっていたため、その教育の質が在日ブラジル人の間では課題となっており、それらを受け両国の大学や政府機関が協力し実現したプロジェクトだった。
 通信教育でブラジルの初等教育免許を取得できる講座だったが、「日本学」などの日本で暮らす子どものことを考慮した授業も含まれていた。
 両国の間で揺れ動くデカセギ子弟の教育には課題が山積みだが、少なくとも正規の免状を持った約250人の卒業生が巣立った。彼らの活躍に心から期待したい。(宮)