ニッケイ新聞 2013年12月17日
コラム子の母校は大阪府内の某国立大で、住宅地から奥に入った不便な場所にあったので、バイクで通う学生も多かった。近隣住民は「騒々しい。市民に迷惑をかけている学生を国費で学ばせるのか」と長年抗議しており、入学時に「バイクに乗らない」という誓約書を書かされた。
日本では公立大学でも学費は必要だが、当地は無料だ。それでも学生デモは後を絶たないのが不思議だ。それで授業は中止され、結局、学ぶ機会を失うのは自分の方。「税金で学ばせてもらっている」と感謝する感覚があるのか疑問だ。
当地の学生にある「公立大学で教育を受けられるのは選ばれし者の特権、それを侵害する者は許さない」との雰囲気は傲慢に感じる。例えば医学生なら、卒業後SUS病院に数年勤めてもいい。国民に奉仕するという〃エリート意識〃が生まれないものか。(詩)