ニッケイ新聞 2014年4月25日
リオデジャネイロ市北部マレー地区のファヴェーラ(スラム街)で、14歳の少年が4歳のいとこを殺害した上で洗濯機の中に隠すという事件が起きた。
事件が起きたのは17日午後。兄弟に家を追い出された14歳の少年がおばのヴァネッサ・リーマ・ドス・サントスさん(31)を訪ねてきたのは、その前日の16日の事だった。
当日は平穏に過ぎたが、突然の悲劇はその翌日、4歳のカイオ・エンリッケ・サントス・ダ・シウヴァ君が、パスコア(イースター)のプレゼントを手に上機嫌で幼稚園から帰ってきたのを少年が見た事で始まった。
平和で喜びに満ちたカイオ君の笑顔に苛立ちを覚えた少年は、カイオ君の首を絞めた上、意識を失って倒れているカイオ君をナイフで4~5回刺して殺害。その遺体は寝台の上掛けで包んで洋服ダンスに隠した。
少年はその後、カイオ君の遺体をヴェネッサさんの洗濯機に移したが、そんなそぶりも見せず、そ知らぬ顔をして過ごした。
カイオ君がいなくなった事に気づいたヴァネッサさんはボンスセッソの警察に届け出たが、カイオ君の遺体は、ヴァネッサさんが警察で調書を作っている間に発見されたという。
マレー地区は三つの犯罪組織が16のファベーラを統治しているという特殊な地区で、治安維持警察部隊(UPP)を設置する前の段階としての占拠と国軍への引渡しが行われたばかりだが、軍兵士が同地区に入ってから2週間余で既に3件目の殺人事件となった。(18日付エスタード紙より)