ニッケイ新聞 2013年11月1日
アウキミンサンパウロ州知事は10月30日、メトロ、CPTM、EMTU(サンパウロ都市圏運輸公社)のバスの無料乗車を男女とも60歳から認めることを定めた法案を裁可した。31日付伯字紙が報じた。現時点で公共交通機関の無料乗車が認められる年齢は、サンパウロ市内のバスの場合は女性が60歳以上なのに対し、男性は65歳以上だが、メトロやCPTMなどは男女とも65歳以上が対象など、交通機関や性別による差がある。
今回の男女とも60歳という規定は、以前からFAPESP(サンパウロ年金受給者連盟)が憲法、高齢者法(Estatuto do Idoso)に基づき同等の権利を訴えていたものが認められたもの。
ただし同知事によれば、この措置が及ぼす財政面での影響をどう補填するかに関してはまだ調整が必要で、180日の期間を設けている。従って、実際の法の施行は今から半年以上先となる。
対象者は交通公社で前もって登録を行い、180日間有効の特別乗車券を受け取るか、乗車口で身分証明書を見せればよいという。この措置で、60〜64歳のサンパウロ市民42万3千人、州民約70万人が恩恵を受ける。
高齢者法第39条によれば、60〜65歳以上の人への無料乗車の措置は、各州の法令に基づいて定められるという。