ニッケイ新聞 2013年11月5日
「エスチーロ・トウキョウ」(東京スタイル)と呼ばれる狭いアパートがサンパウロ市都市部でも流行ってきたと3日付けエスタード紙が報じている。「日本では一般的、ニューヨークでも流行の兆」との見出しで、なんと19平米のキチネッチ(1DK)で価格は26万6千レアルが売り出される予定だという。
サンパウロ市のアパートは通常なら70平米前後、広いものなら200平米以上が通常だ。しかし、セントロやパウリスタ大通りや南部では新築物件が少なく、家賃や販売価格がここ10年で急激に高騰していることから、だんだん新築物件の面積が小さくなる傾向があった。これまでサンパウロ市最小の物件といわれてきたのは、ベラ・シントラ街の21平米の物件だった。
現在、繁華街のヴィラ・オリンピア区に計画中の住宅棟は、最大52平米までで最小が19平米(26万6千レ)、近日中に売りに出され、2016年に竣工引渡しされる予定だという。
小型物件の特徴は交通の便が良いところに立地していること。21平米の物件の住人は「だんたん慣れて、小さい方が良いと思えるくらい。でも、ここから2平米少ないとは…」とコメントしている。
サンパウロ市最大の物件は1223平米で、スイートルームが230平米もあり、駐車場12台分、図書室、体操室、家政婦用2部屋付いている。
ちなみに「東京スタイル」との名称だが、19平米は約7畳分で、日本では首都以外の地方部でもかなり見られる。なかには10平米前半代のアパートもあり、主に学生が住んでいるようだ。