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現役2閣僚に不祥事疑惑=レベロ、ピメンテル両大臣=来年の選挙戦略に影響?

ニッケイ新聞 2013年11月14日

 アウド・レベロ・スポーツ相(ブラジル共和党)が、大臣就任2カ月前の連邦下議時代に120万レの議員修正予算をサンパウロ州4市の公共工事に割り当てたが、これらの工事は〃マフィア・ド・アスファルト〃と呼ばれる、地方都市の道路舗装における不正入札で訴えられている集団によって実施されていたことがわかった。13日付エスタード紙が報じた。
 同紙によれば、2011年、レベロ氏は当時の観光大臣に、グァラシ、ロウルデス、カジョビの3市に42万レを割り当てるよう求める文書を少なくとも3回提出。3市は入札案内書(カルタ・コンヴィッテ)によってスカマッティ&セラー社と契約を結んだ。
 また、同氏による別の議員修正予算80万レが都市省によってサンパウロ州ジャレス市の工事に支払われたが、この工事を担当したデモッピ社も同じ容疑で訴えられた。連邦警察はジャレス市の元市長宅の家宅捜索で書類を押収しているが、元市長は違法性を否定している。
 レベロ氏は「議員修正予算をどう使うかは各市の責任」としており、スカマッティ社の共同経営者との関係性を否定、委託業者の指定もしていないという。同氏はジャレス市に80万レの予算割り当てを求める文書を都市省に送ったことも否定しているが、この発言は同省に残る書類の記載内容と矛盾している。
 議員修正予算を公共工事に割り当てる際は各議員が割り当て要請後に当該省庁に適用する自治体を推薦する。検察庁はスカマッティ社への支払いの折に違法性はなかったかを捜査している。
 同氏の他にも少なくとも6人の連邦議員が議員修正予算を申請し、〃マフィア・ド・アスファルト〃の一味の業者と契約した自治体に少なくとも590万レを支払うことを省に要請していたことが、同紙の取材で12日に判明した。
 また、12日付ヴェージャ誌電子版はミナス州検察局がフェルナンド・ピメンテル開発商工相(PT)を行政上の不正行為で告訴し、資産凍結を求めたと報じた。同相はジウマ大統領と最も懇意の閣僚の一人で、来年のミナス州知事選への出馬が確実視されている。
 同相は、ベロ・オリゾンテ市長だった2004年に同市内に防犯カメラを設置する「オーリョ・ヴィヴォ」政策の不正入札に加担し、水増し請求による不正収益を得たとされている。同件に関する民事裁判では同市元検察局長、元局長2人、小売業者団体の代表が、不正入札で得た金を着服したとして訴えられており、検察は、同相と他の被告に800万レの返金を求めている。
 ピメンテル氏の容疑に関しては最高裁で審議される予定で、他の被告に関しては500万レの〃横流し〃をした罪で刑事裁判にかけられている。