ニッケイ新聞 2013年11月23日
三輪昭大使夫妻が6日、サンタカタリーナ州フレイ・ロジェリオ市のラーモス移住地を訪問し、同地の日伯文化協会やオズニー・アルベルトン市長らから歓迎を受けた。
午前11時半頃に到着した大使は、八角堂やさくら公園、剣道場、平和の鐘公園などを見学した。パラナ州から内山美生在クリチーバ総領事、大城義明会頭(パラナ日伯商工会議所)も同行したほか、ロッキ・スタンゲリン州地域開発長官や岩崎秀樹副市長、クリチバノス市のジョゼ・アントニオ・ギジ市長、本多泉美ラーモス文協会長も大使訪問を歓迎した。
八角堂では、同施設が草の根無償資金で作られたとの説明に「色んな所で草の根で作ったものを見たけど、これは大したものだ」と驚いていた。またゲートボールコートでは本人の希望でプレーを初体験。「一球だけ」と言いながら、5打目で第一ゲートを通過するまで打つほどの楽しみようだったという。
尾中秀子文化担当理事は、プロジェクターを使って文協の活動を紹介。その後、本多文男氏の音頭で乾杯すると、婦人持ち寄りの昼食会が開かれた。大使は「サンタカタリーナにこれほど日本文化を継承しているところがあったとは。日本食の質にも感激した」と言いながら多種多様の料理に舌鼓を打った。
食後はさくら公園と平和の鐘公園を見学した。剣道場「文武館」では、現在使われていない古い橋を日本風に改築するプロジェクトや、50周年記念事業などについて説明を受けた。平和の鐘公園では、草の根無償資金で設置された視聴覚室でDVDを鑑賞するなどした。
大使訪問の前後、森田聡領事と大城商議所会頭が、竹の産業化を中心に地域の経済活性化について説明と質疑応答の場も持った。同商議所との連携など将来に向けた協力を約束しあった。
同文協関係者は「駆け足とはいえ、しっかりと移住地の姿を見ていただいた。八角堂を設計・現場監督してくださった斉藤健・富貴子さん夫妻にも、大使の褒め言葉を伝えるつもり」と話していた。