ニッケイ新聞 2013年11月27日
先ごろ、日本の有名レストランやホテルチェーンでの食品偽装が表面化した時、8日付けグローボ・ニュースは《責任者は〃心の底から〃陳謝し、損害を受けた消費者がいれば百万ドルまで損害賠償するという。少なくともそのお金が偽物でないことを祈る》と皮肉たっぷりに報じたのに加え、アナウンサーは《真面目で知られる日本人までそんなことをするとは世も末だ》と嘆いて見せた▼一方、22日付け同ニュースでは当地での事情にも警告が発せられていた。「ハチミツ」のはずなのに実際は「トウモロコシのシロップ」や「サトウキビの糖蜜」が主成分とか、「リングイッサ・チッポ・カラブレーザ」と書いてあるのに実際は「鶏肉と大豆タンパク」だったりが当たり前で、それが合法だとか▼他にも「アンブルゲル・サボール・ピッカーニャ」(ピッカーニャ味ハンバーガー)との表示だが、その高級部位は一切れも入っていないとか。まあ日本でも「牛風馬肉」のような「◎◎風」や「◎◎味」というのは要注意だが、同じことが行われている訳だ▼これらはすべて製造原価を下げるため、安い代用物を使っていることに起因する。だがラベルに表示されていれば合法であり、問題はむしろ「代用物には脂肪分の多い部分が使われること」だとか▼消費者擁護研究所(IDEC)いわく、対策はラベル表示で確認するしかない。あの極小文字をいちいち読むのは至難の業だが…。思えばレスタウランテ・チピコ・ジャポネスは「日本食レストラン」でなく「日本風〜」か。正しいような、正しくないような…。とにかく「サボール◎◎」とか「チッポ◎◎」にはご注意を。(深)