ニッケイ新聞 2013年11月29日
リオ・グランデ・ド・ノルテ州ジェニパブ海岸で、砂丘の砂が12軒の邸宅を埋め尽くし、その周辺の家も段々埋もれていくという現象が起きている。
問題の邸宅は、12年前はほとんど海と同じレベルの平地で砂丘からは相当離れていたという場所に建てられたが、この地域の土地はもともと違法に売られたもので、多額の金を投じて建てた邸宅は、年毎に迫ってくる砂に埋もれ、気づいた時には売り出しても買手さえ付かない状態になっていたという。
砂丘から吹き寄せられた砂に完全に埋まった家屋は12軒。現地には防砂林や堤もなく、別の所に建てられた壁に阻まれたために風の吹き出し口となった地域では砂の勢いはとまるべくもない。
リオ・グランデ・ド・ノルテ連邦大学で地政学を教えるエレニセ・ヴィタル教授は、「人間が間違った場所にいる事で、自然の動きが変わってしまった」という言い方で、砂丘の動きが変化して家まで埋めてしまった責任の大半は、丘の上に高い建物を建てたりして風や砂の流れを変えてしまった人間にあると指摘している。(26日付G1サイトより)