ニッケイ新聞 2013年11月29日
写真=大会で活躍した剣道ブラジル選手団
今月14日から17日にかけてコロンビアのメデジン市で行われた第3回ラテンアメリカン剣道大会において、ブラジル選手団がほぼすべての種目において金メダルを獲得し、過去最高の成績をおさめた。過去に南米大会として開かれていた大会だが、10年から中米諸国を含む中南米大会へと発展。今年で3回目を迎えた。
中南米の16カ国(アルゼンチン、アルバ、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、チリ、トリニダード・ドバゴ、ドミニカ、パナマ、ブラジル、ベネズエラ、ペルー)から大会に約300人が参加し、ブラジル選手団は予選を通過した14人が出場した。
男子壮年個人戦を除く7つの種目において、ブラジル勢が金メダルを獲得し、過去最高の好成績をおさめた。世界選手権にも出場し活躍した高山アルベルト選手、戸井田リエ選手が堂々たる試合を見せたほか、選手団のなかで数少ない非日系人のムゼッチ・エドワルド選手が男子成年個人の部で2位と健闘し、目をひく活躍を見せた。
ブラジル剣道連盟の蛯原忠男会長はムゼッチ選手について、「選手団のなかで少ない非日系人だが、会計士として仕事の傍ら、剣道の稽古にいそしみ、努力家で非常に礼儀正しい、優秀な選手。日本から来ていた先生方にも褒められた」と語った。
ラテンアメリカ剣道連盟の児島修徳会長は、「国内予選を勝ち抜いた勢いのあるブラジル選手たちが、ラテンアメリカの剣道をひっぱっていくことを期待している」という。
来年はメキシコのメリダで第4回大会があり、つづく15年には世界選手権東京大会がある。「ブラジル選手のほとんどは、仕事の傍ら剣道の稽古をしている人が多いので、練習量が圧倒的に多くて強豪選手揃いの日本や韓国勢に太刀打ちできるかわからない。でも、今大会の勢いにのって世界大会で入賞を狙っていきたい」と、林義宣団長は意気込みをみせている。