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地下鉄工事で宝物発見!=王家の人が使った品続々と

ニッケイ新聞 2013年10月3日

 リオデジャネイロ市中央部の旧駅舎地下からポルトガル王家の物と見られる品が大量に見つかり、考古学者らを喜ばせている。
 16〜19世紀のブラジルの歴史を紐解く鍵となりそうな品々が大量に見つかったのはリオ市北部のレオポルジーナ駅跡地で、地下鉄工事のために使う部品の製作工場を建てるために旧駅舎の地下を掘ったところ、磨いたガラス玉をはめた金の指輪やドン・ペドロ2世が使ったと思われる歯ブラシ、歯磨き粉や陶器類などが大量に現れた。
 その辺りは王家のゴミ捨て場だったと見られ、9月までの6カ月間に発見された品は、比較的状態の良いものだけで20万点。専門家は100万点の遺物が回収出来る可能性があると見ている。
 ブラジルでは最大規模の考古学的発見は、独立当時のブラジルのエリート達がどのような生活を送っていたかを知る事が出来る貴重な史料。柄にフランス語で「ブラジルの皇帝へ」と書かれた歯ブラシは毛こそなくなっているものの、象牙製。「ポルトガル王妃、マリア・ピア・デ・サボイア様へ」という宛先が書かれたコルクの蓋も「セレージャとオルテラン・ピメンタの練り物」「歯や歯茎をきれいにし健康に保つため」といった文字が明確に読み取れる。
 王家の込み捨て場と思しき場所からは、フランス製の化粧品の入れ物や英国から輸入したミネラル・ウオーターのビン、アンチ・カチンガと書かれたコロンのフラスコ、タバコのかすが残ったパイプ、香料油が入った陶器のポット、肖像が描かれた香水の入れ物、スペインで詰めた事を書いたラベル付きのブランデーのビンなどが出土。更に深い所からは先住民のものと思われる動物の角製のパイプなども発見された。1870〜1920年の市街化計画の跡地にはまだまだ多くの宝が眠っているはずと、考古学者や歴史学者が歓喜の声を上げている。(2日付フォーリャ紙サイト、9月24日付けVEJA誌サイトなどより)