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「海賊行為」で14人起訴=ロシアの石油採掘反対で

ニッケイ新聞 2013年10月4日

 【既報関連】環境保護団体グリーンピース・インターナショナルの活動家30人が、北極海上でロシアの企業が進める石油採掘に対する抗議行動を行い、9月19日にロシア当局に身柄を拘束された件で、南大河州出身の生物学者アナ・パウラ・マシエルさん(31)ら14人が海賊行為の罪で起訴され、最高15年の懲役刑が科せられる可能性がある。3日付エスタード紙が報じた。
 同団体によれば、活動家らが公海上で平和的なデモを行っていたところに沿岸警備隊のヘリコプターが接近したという。その前日はメンバー数人が、ロシアの半国営企業「ガスプロム」社の石油プラットフォームにゴムボートで近づき、その内の2人が横断幕を広げるために設備の側部によじ登ろうとしていた。
 ロシアのプーチン大統領は先週の記者会見で、「外見上は我々のプラットフォームを占領しようとした」かもしれないとした上で、「事実の詳細は把握していないが、明らかに彼らは海賊ではない」と述べていた。
 ブラジル外務省は、フェルナンド・バレット駐ロシア大使に、アナさんの弁護を担当するグリーンピースの弁護士に〃身元保証書〃を送付するよう指示した。この文書は、全ての捜査終了までの約2カ月間、アナさんがロシアに留まることを保証しており、弁護士はアナさんの拘束を解くよう要請する意向だ。
 同団体のクミ・ナイドゥ事務局長は「屈辱的で、平和的抗議をする権利への攻撃」と主張、ブラジルグリーンピース公共政策部門のセルジオ・レイトン部長は「(起訴の)決定は不適切。我々はロシアの主権を侵したわけではない」と非難する。「抗議行動は北極海を石油採掘から解放するキャンペーンの一環だった」と説明し、「この件では両国首脳が話し合う必要がある」と続けた。
 ポルト・アレグレにいるアナさんの家族によれば、本人からの伝言は弁護士と大使館経由で伝えられたものの、「まだ直接話ができていない」と母親のロザンジェラさんが抗議している。