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スパイからの〃防御作戦〃=政府が新メールシステム運用へ=「機密性と不可侵性高める」

ニッケイ新聞 2013年10月17日

 米国やカナダ当局によるブラジル政府や企業への〃スパイ行為〃が行われていた事が各種の報道で明らかになったことを受け、連邦政府のデータ処理サービス公社(Serpro)のマルコス・マゾニ社長は14日、「政府の通信を米国などの盗聴から完全防御するため」、新たな電子メールシステムを開発したと発表した。
 同公社は情報通信技術サービスを行政向けに実施している。マゾニ社長によれば、「Express V3」と呼ばれるシステムによって、違法な情報アクセスの全てを認知できるようになるという。データの送受信は、同公社のサーバーでテレブラス社など国内の公社が提供する光通信サービスで行われる。外国企業のサービスは用いられない。
 ジウマ大統領は13日、この新メールシステムの開発をトゥイッターで発表。「政府の通信の機密性と不可侵性を高めるための初めての措置」と伝えており、この〃防御作戦〃には民間企業も関与してよりシステムを強化させる方針で、2014年後半までには運用したい考えだという。
 米国当局による通信傍受、個人情報収集行為を暴露したエドワード・スノーデン氏からの資料で、米当局がジウマ大統領やその補佐官、国営石油企業ペトロブラスの通信を傍受していると当地の有力放送局グローボのテレビ番組が報道したことで、大統領は10月に予定されていた訪米を中止すると発表、9月の国連総会の演説で米国による電子通信傍受を非難するまでに至ったが、10月に入って、カナダも鉱山動力省を標的にしていたと報道された。(14日付バンジニュースTVサイトより)