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東西南北

ニッケイ新聞 2013年10月18日

 15日付本紙でも報じたように、サンパウロ州の犯罪集団、州都第一コマンド(PCC)に対するサンパウロ州検察局の取締り体制が強化されている。同局によると、検察の調査や盗聴などで16日までに軍警で12件、市警で6件の計18件のPCC絡みの不正が明るみになったという。発表によると、不正には少なくとも30人の警察官が関係しており、それらの警察官はPCC構成員たちを逮捕しない代わりに定期的に賄賂を受け取っていたという。これらの件で逮捕された警察官はまだ1人だけだが、アウキミンサンパウロ州知事は関与した警察官の名前の公表を求めている。警察官にこそ倫理を求めたいものなのだが。
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 16日朝、サンパウロ市中央部の市立劇場の壁に何者かが落書きしたのが判明し、市が清掃に追われた。1911年建設の同劇場は市内でも由緒ある建造物のひとつだが、先週は南部イビラプエラ公園のバンデイランテス像が落書き被害にあっている。今回の落書きが抗議活動によるものかどうかは現時点では不明。いかなる理由であれ、市が誇りにしてきたものには敬意を払うべきでは。
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 13日に行われた全国選手権でのクラシコ(伝統カード)で応援団が暴動を起こしたばかりのコリンチャンスとサンパウロは、次戦にあたる16日の試合で明暗が分かれた。サンパウロはナウチコに3—0で勝利したが、コリンチャンスはグレミオに0—1で敗れた。この結果、サンパウロが12位に上昇、コリンチャンスが13位に後退し、順位が逆転。両チームとも、降格にだけは気をつけて。