ニッケイ新聞 2013年10月18日
【既報関連】兵庫県加古川市で11日、パラナ州マリンガ市との姉妹都市提携40周年を記念する式典が開かれた。ブラジル側からは、西森ルイス連邦下院議員率いる「パラナ日伯経済使節団」のメンバー76人が駆けつけ、共に節目の年を祝った。副団長として参加したカルロス・プッピン同市長は「加古川のいたるところにマリンガのシンボルがあることに驚いたし、人々の温かさにも触れ感銘を受けた。多くのマリンガ市民が加古川を訪れるよう宣伝したい。経済的な繋がりについても、現在持っている鶏肉やエタノール関係に加え、さらに多様な分野で関係性を強めていければ」と期待を込めた。
式典には樽本庄一市長、大西健一市議会議長、長谷川吉弘商工会議所会頭(ハリマ化成社長)ら市の要人が数多く出席した。
挨拶に立った長谷川会頭は「神戸港や移住センターなど、兵庫はブラジル移民との繋がりが最も強い県。今日は家に帰ったつもりでくつろいでもらいたい」と歓迎の意を示した。
続いて、使節団団長として登壇した西森下議は「熱い気持ちを持った団員が多いおかげで、今日はこんなに暑くなってしまった」と話して会場を和ませた後、「両市の関係は、数ある日本とブラジルの姉妹都市関係の中でも最も良好で、間違いなく一番」と日本語で力強く観衆に語りかけ、大きな喝采を浴びた。
記念品の交換の後には夕食会が開かれ、多くの加古川市議やマリンガへの民間訪問団参加経験者など200人が参加した。各テーブルについた通訳を通し、終始和やかな雰囲気で会話が弾む様子が散見された。
樽本市長は本紙の取材に対し、「こんなにたくさんの方々に来て貰えるとは。今の関係性を築けたのは、日系人の存在が非常に大きい。言葉の問題を考えても、これがなければ長く続くこともなかったはず」と振り返り、「人と人の交流がだいぶ深まった中で、さらにもう一歩経済的な面でも手を取り合うことが出来れば、さらに絆は強固なものになる」と今後への期待を語った。
今年5月初旬には、マリンガでも40周年を記念した式典が開かれており、加古川市から樽本市長はじめ慶祝団21人が出席していた。