ニッケイ新聞 2013年10月19日
18日朝6時頃、サンパウロ州海岸部にあるサントス港11番ターミナルで爆発音が轟き、火災が発生した。砂糖を保管していたターミナル数棟が燃え、超大型ベルトコンベアーも倒壊したと同日付各紙サイトが報じた。
サントス港で働いていた労働者が大きな爆発音を聞いたのは朝6時頃。砂糖を保管していた11番ターミナルから上がった火の手は、瞬く間に他の二つのターミナルにも燃え広がった。現場には近隣からの応援も含む21台の消防車両や軍警のヘリコプターが派遣され、港湾警備隊などと共に必死の消火活動を行ったが、7時半には2棟の屋根が焼け落ち、8時40分頃には四つ目のターミナルにも火が回った。
11時20分現在の火はまだ拡大中だったが、12時過ぎの報道によると、砂糖や建材などがまだくすぶり熱がこもった状態ではあるが、火の勢いは収まったという。被害に遭った6、11、15、16、20、21の6ターミナルには、計30万トンの砂糖が保管されていた。
最初に火の手が上がった11番ターミナルなど3棟は全焼。同ターミナルなどでは超大型のベルトコンベアーが倒れたりして、少なくとも4人の負傷者が出たという。火の勢いが強い間は、現場付近では港湾内に着いたばかりの船が急いで退避し、港湾労働者らは他の倉庫に火が回らないよう奔走、浚渫船が海水をすくって倉庫にかけたりもしたが、熱気と悪臭は300メートル離れた所でも感じられたという。
火元は超大型ベルトコンベアーとの報道もあるが、詳細はまだ調査中のようだ。砂糖や建材、ベルトコンベアーのゴムなどが焼けて吹き上げる黒煙は市内全域から見えるほどで、市内の交通も混乱したが、火災現場から離れたターミナルでの業務は通常通り行われた。