ニッケイ新聞 2013年9月17日
国連人権委員会のパウロ・セルジオ・ピニェイロ氏が、シリアでの化学兵器使用は明白だが、同国の脅威は化学兵器だけではないとの見解を発表と16日付G1サイトやフォーリャ紙が報じた。
ブラジル真相究明委員会のメンバーでもあるパウロ氏は11年からシリアの内戦問題調査委員会の長を務めており、2千人以上を巻き込んだサリンガスの使用は同国での脅威のごく一部で、米露間の化学兵器撲滅合意では内戦停止は不可能という。
9月初旬に国連調査団が行った調査結果は16日に提出されたが、パウロ氏によれば、化学兵器の使用は、11年9月以降14件。どちらの陣営が使ったかは特定出来ていないが、化学兵器の使用が停止されても、2年間で10万人を超える死者を出した従来型の兵器を使った攻撃は続いており、内戦はまだ長引くと見ている。
16日付G1サイトには、Webで知り合ったブラジル人を頼りにリオに逃げて来たシリア人がいるという記事も掲載された。