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三重大 尾西教授がUSPで講義=「生徒の学ぶ姿勢すごい」

ニッケイ新聞 2013年9月27日

 国際交流基金から派遣され、サンパウロ総合大学(USP)大学院で日本近代文学などの講義を行っている三重大学人文学部の尾西康充教授(46、兵庫)が来社した。
 9月15日から約3カ月間滞在し、日本文化大学院コースで4時間の講義を10回分受け持つ。その合間を縫ってリオ、ブラジリアなど各都市の日本語コースを持つ大学でセミナーを行うほか、移民が作った近代文学の研究グループの一員として活動する予定。
 同教授は明治時代以降の近代文学、プロレタリア文学の研究を行っており、その視点から移民文学にも着目しているという。
 過去には北京でも講義を行った経験があるがブラジルは初。これまでの講義について「生徒のレベルが非常に高く驚いている。4時間の授業にも問題なくついてくるし、どんな研究テーマについて取り組んでいるか問うと、すぐにはっきり答えが返ってくる。『眼光紙背に徹す』といって真理まで読み取り、理解しようとする印象を持った」と学ぶ姿勢を称えた。
 今後の講義に向けては「非常に鍛え甲斐のある生徒ばかり。授業では彼らが発言する機会を多く設けて、レベルをもう一段上げたい」と意気込みを語った。