ニッケイ新聞 2013年9月28日
ストックホルムで開催中の国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の会合で27日、気候変動は「人為的な活動が影響」との警鐘が鳴らされたと同日付G1サイトなどが報じた。
6年ぶりに発表された報告書は地球温暖化への懐疑的な見方をはっきり否定。世界各地で続く干ばつや猛暑、豪雨、竜巻などは温暖化によるもので、工業生産や暖房需要などの人為的な活動が気候変動を引き起こした確率は95%以上とした。
20世紀半ばからの気温上昇は石炭や石油といった化石燃料の利用などが原因で、平均気温は100年間で0・78度上昇したという。気候変動が原因と見られる異常気象は世界中で起きており、温暖化の流れに歯止めがかかっていない事も指摘された。平均気温が2度上がるとグリーンランドや南極の氷が解けて海面が上昇するなどの異変が起きるリスクが高まる事は従来から指摘されていたが、今回は、温室効果ガス排出量が増え続ければ、今世紀末の世界の平均気温は最大4・8度、海面は82センチ上昇すると発表された。
27日付エスタード紙は、イパネマ海岸の写真入りで今世紀末の気温上昇は最大6度と報じており、ブラジルでも海沿いの136市に全域または一部沈没の可能性ありと警告した。ブラジル海岸部では、侵食作用で家が倒壊、海岸線がかなり移動という報告も相当数出ている。