ニッケイ新聞 2013年9月28日
「時代は変わった。浮ついた気持ちで日本に行くのは、本人にも日本にも良くない。覚悟をもってもらいたい」。〃3年問題〃の決着により見込まれる再訪日の増加について、二宮正人弁護士はそう警鐘をならした。
日本の厚労省の分析資料には『短期就労戻るも、不安定雇用の構造は変わらず』『企業が求める日語力の水準が高くなる傾向』と、不安要素とが並び「行けば誰でも稼げるような時代ではない」という二宮さんの言葉にも実感がこもる。
単に「ルーツがあるから」というだけでは、日本で働くのは難しくなった。言葉を含めた文化を理解し、社会に溶け込む努力をするが事るか。それが、二宮さんの言う〃覚悟〃ではないだろうか。
そういった人材こそが、両国の絆を更に強く結びつける架け橋になり得るのではないかと思う。(酒)