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全国18州で病院機能止まる=マイス・メジコスへの反発で

ニッケイ新聞 2013年8月1日

 連邦政府が提唱するプログラム「マイス・メジコス」や、医師以外の医療従事者の医療行為を制限する法令「アト・メジコ」に対する大統領の拒否権行使に反発する医師、医学部学生らによるストライキが、7月30日に全国の少なくとも18州と連邦直轄区で行われたと31日付エスタード紙などが報じた。
 ストを呼びかけたのは全国53の労働組合を代表するFenam(全国医師連盟)。公立、私立の病院で診察を中断、予定されていた手術や措置もキャンセルするよう指示し、緊急を要する場合のみ医療行為が行われる状態になった。
 セアラ州のフォルタレーザ総合病院では、約300人の医師や学生が白衣を着て病院を〃包囲〃し、南大河州ポルト・アレグレではサンタカーザ複合医療施設内サンタクラーラ病院内のSUS診療所で、11の診療科の診察が中断された。
 パディーリャ保健相は「誰の給料も下げず解雇もしない、それどころか逆に雇用機会を増やすプログラムに反発して、数カ月も診察や手術を待っていたSUS患者に損害を与えるなど間違っている」と非難し、「提案があるなら、保健省は対話の準備ができている」と訴えた。
 なおストライキは31日も、少なくとも全国12州で続けられた。同日付G1サイトによれば、8月8日、全国の医師による行進がブラジリアで予定されており、議会でマイス・メジコスに関する公聴会が開かれる。
 Fenamによれば、今後何らかの政策変更の動きがない場合、各組合は8月10日から無期限ストに入る意向だという。